船場が松島に耳うちしたことはほかでもない。 「豊臣太閤秀吉公が傍聴に来られたから、つまらぬことを言うな」  と注意したのであった。  なるほど松島が目を挙げて注意して見ると、豊臣太閤秀吉公が傍聴席に来ている。賀川市長は頻《しき》って挨拶をしている。市長は太閤さんにこんなことを言うている。 「太閤さん、まことに恐れ入りますが、あなたの煤煙問題のご意見を伺わさせていただけるなら、まことに幸いと存じます」  太閤さんは困ったような顔つきをして、 「それはどうも困りますな、後から大塩平八郎君が来るはずだから大塩君に頼みたまえ! 大塩君は、天保時代から労働問題――いや社会問題には詳しくっておられるのだから、……しかしどうも、賀川君、大阪市の煤煙には困ったものだね」 「そこです、太閤さん! その困ったものだねと言われるそこのところをお聞かせ願いたいのです。また大阪市は近き将来において市区改正をせねばなりませぬので、あなたが三百年前にご計画されたあの壮大な大大阪の名を傷つけないように、大阪の市会議員によく言うて聞かせていただきたいのです」  市会議員の面々は皆興味をもって二人の会話を聞いていた。  太閤さんは、 「それではごく簡単に! 」と足を演壇に運んだ。 「太閤さん、万歳! 」  第一に叫んだのは松島であった。 「よう、親分! 」と安治川が叫んだ! 「大統領」と狸が叫ぶ! 韓国デリヘル 鶯谷 http://www.himekuri.net/d05/edono/